2025年2月23日 顕現後第7主日 |
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ルカ福音書6章27~36節 「 愛は忍耐強く 情け深い 」 | |
6:27 「しかし、わたしの言葉を聞いているあなたがたに言っておく。敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。 6:28 悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。 6:29 あなたの頬を打つ者には、もう一方の頬をも向けなさい。上着を奪い取る者には、下着をも拒んではならない。 6:30 求める者には、だれにでも与えなさい。あなたの持ち物を奪う者から取り返そうとしてはならない。 6:31 人にしてもらいたいと思うことを、人にもしなさい。 6:32 自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな恵みがあろうか。罪人でも、愛してくれる人を愛している。 6:33 また、自分によくしてくれる人に善いことをしたところで、どんな恵みがあろうか。罪人でも同じことをしている。 6:34 返してもらうことを当てにして貸したところで、どんな恵みがあろうか。罪人さえ、同じものを返してもらおうとして、罪人に貸すのである。 6:35 しかし、あなたがたは敵を愛しなさい。人に善いことをし、何も当てにしないで貸しなさい。そうすれば、たくさんの報いがあり、いと高き方の子となる。いと高き方は、恩を知らない者にも悪人にも、情け深いからである。 6:36 あなたがたの父が憐れみ深いように、あなたがたも憐れみ深い者となりなさい。」 6:37 「人を裁くな。そうすれば、あなたがたも裁かれることがない。人を罪人だと決めるな。そうすれば、あなたがたも罪人だと決められることがない。赦しなさい。そうすれば、あなたがたも赦される。 38 与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。あなたがたは自分の量る秤で量り返されるからである。」 |
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今日の福音書の箇所は、「敵を愛しなさい」「人を裁くな」という小見出しがついています。比較的有名な聖書の箇所であり、聖書独特、キリスト教独特の教えだと感じます。この教えを聞いてまず率直に思うことは、こんな事実行できない、という思いです。右のほほをうたれたら、左のほほを出し、上着を奪われたら、下着をも差し出せといいます。こんなことをしていたら、生きていけません。ただ、この個所には鍵になる聖句があるといわれています。36節の 36 あなたがたの父が憐れみ深いように、あなたがたも憐れみ深い者となりなさい。 という聖句です。なぜ、このような教えが勧められているのかと言えば、父なる神がそのような方であるから、あなた方もそうでありなさい、イエスさまはそう教えます。わたしたちは、まず父なる神がどんな方であるのか、知る必要があります。 第Ⅰコリント13章に「愛の賛歌」と呼ばれるものがあります。愛とは何か、という説明で最初に出てくる言葉は、 愛は忍耐強い、愛は情け深い という言葉です。愛の定義で、忍耐強さが最初に語られるのは、とても特徴的であると思います。わたしたちの人生の中でも、たくさんではありませんが、忍耐強く、深い情けを持って、人に関わってくれる人がいます。裏切られても、忍耐強く赦し続け、喧嘩腰で関わってきても、忍耐強く愛し続け、搾取されても、なお与え続ける人です。イエスさまは言う、父なる神はそういう方であると。何よりも、イエスさまがそのような方です。人は愛されなければ、人を愛せないものです。今日の教えを実践しようとする前に、神さまが深い情けを持って、忍耐強く私たちに関わり続けていることを覚えることが先決です。 |